
生活習慣病の代名詞になりつつある糖尿病。現在の日本では男性20%、女性10%が糖尿病を患っています。薬やインスリン治療よりも効果的なものはタダでできるって知っていますか?様々な大きな病気の種にもなる糖尿病。悪化するまで放置させる患者の性格、最悪の結末もご紹介
糖尿病情報センター: https://dmic.ncgm.go.jp/general/about-dm/010/010/01.html
糖尿病の病態生理
糖尿病には2つ種類があります。
- Ⅰ型糖尿病:生まれつきインスリンの働きが弱いもの
- Ⅱ型糖尿病:薬や、悪い生活習慣のせいでインスリンが働かない、効かない体になったもの
現在の日本では90%以上が、Ⅱ型糖尿病です。これは、生活習慣が悪いとなるものです。この記事ではⅡ型糖尿病について書いていきます。1型糖尿病には一切触れません。また、妊娠中に一時的になる妊娠中の糖尿病についても一切触れません。基本的な治療の意味が変わってくるからです。
【血糖値】
正常値:70~110mg/dl
境界型:110~126mg/dl
糖尿病:126mg/dl以上

血糖値がその場その場の値ですが、HbA1cは、120日前からの値を出します。つまり、血糖値がひくくても、この値が高いと「あ、健康診断に向けて調整してきたな」というのがバレます。
【病態】
膵臓からインスリンというホルモンが分泌されます。これは、食後に血中にある糖を細胞に保管する役割を持っています。糖尿病の人は、日ごろの暴飲暴食によりインスリンの分泌量が少なくなったり(インスリン分泌低下)、インスリンは出ているけど体がインスリンに反応しなくなる(インスリン抵抗性)ことで、血中に糖が沢山ある状態です。
【インスリン分泌低下とインスリン抵抗性】

あまり聞きなれないフレーズですよね。一つずつ説明します。
・インスリン分泌低下
膵臓の機能の低下により、十分なインスリンを作れなくなってしまう状態です。細胞内に糖を取り込むたの鍵(インスリン)が不足しているので、糖が細胞内に入れず、血液中にあふれてしまいます。(血糖値が高くなる)
・インスリン抵抗性
インスリンは十分な量が作られているが、効果を発揮できていない状態です。運動不足や食べ過ぎが原因で肥満になると、インスリンが働きにくくなります。鍵であるインスリンがたくさんあっても、糖を細胞内に取り込めません。この場合も、血液中に糖があふれてしまいます。(血糖値が高くなる)
【糖尿病症状の出現】
- 易疲労性
- 口渇
- 多飲
- 体重減少
【糖尿病の3大合併症】
- 神経症(手足のしびれ、感覚の鈍化)
- 網膜症(視力低下もしくは失明)
- 腎不全(透析をしないと生きていけない・おしっこが出ない)
合併症の機序は語ると長くなるので割愛します。
症状がなく糖尿病になっていることに気がついていない方も多くいます。糖尿病では、かなり血糖値が高くなければ症状が現れません。
具体的には血糖値が300~400mg/dlくらいまで上昇しないと症状が出ないんです。126mg/dl以上で糖尿病なのに、300mg/dl以上なんて倍以上の数値ですよね。
ここまでは、教科書に載っている内容です。
以下は糖尿病内科の医師がと整形外科と形成外科の医師が1年目の看護師に愚痴を交えながら教えてくれていた内容です。(この3科の医師が揃うという事は、四肢のどこかを切り落とすということです)

甘いもの、辛い物ばかり食べて、お酒を飲むだけ飲んで、運動習慣がない人、または低所得者(食事に偏りが出やすい、労働時間が不規則なことがおおいのが理由です)に多いです。
普通の暮らしができている場合であれば、「自分に限りなく甘い人間がなる病気」
糖尿病初期の治療を一生懸命取り組まれて、完治される方は本当に一部です。限りなく自分に甘い人間がなる病気ですので、大概我慢できずにお菓子を食べたり、食べてはいけない量の食事をとって内服やインスリンに頼ります。まだここで終わればいいのですが、救いようのない人は、与えた薬すら「忘れた」「やり方が分からん」「年寄りに無理や」と御託を並べて何度も教育入院を繰り返します。
それでもわからないおばかさん患者さんは、指先や足、手ひどい時は太ももからざっくり切り落として家族に迷惑をかけて煙たがられながら余生を過ごすという結末を迎えるという舐めてかかると悲惨な末路を迎える病気です。
と、先生苦労してるんやな。医療費の無駄はこういうところからなんやなと私情と情報を混ぜて教えてくれたものでした。
豆知識ですが、一般的に手術をするときにも血糖値は大きく関与します。糖尿病の人は、傷口の感染症をおこしやすく、傷の直りが悪いからです。整形外科の医師が言うには、血糖値200mg/dl以下に抑えないと手術はできないということです。
糖尿病の治療
①運動習慣を身に着ける
インスリンの分泌を少なくしたり、効果を減らす原因の一つに運動不足があります。
毎日ハードなトレーニングをする必要はありません。散歩に行く、階段を使う、ストレッチや筋トレを毎日短時間するという体を動かすことを意識しましょう。オススメ記事は以下にリンクを貼っておきます
ダイエット成功の必須条件!看護師が教える基礎代謝の求め方と基礎代謝の挙げ方
②食生活を見直す
夜遅くに食事を食べていませんか?おにぎりだけ、ラーメンなど一品もので済ませていませんか?
炭水化物をとるのは必要ですが、夜に沢山食べていると肥満のもとです。
野菜不足きのこ不足は食物繊維やビタミンが不足し、骨粗しょう症、高血圧、腸内環境の乱れを引き起こし肥満しやすくなります。オススメ記事は以下にリンクを貼っておきます
食物繊維は天然の便秘薬!生活習慣病の予防にも効果がある万能薬
③健康診断を受ける、毎日体重計にのる
現状把握は一番の薬です。肥満も糖尿病も突然なるものではなく、日々の悪習が積み重なった結果です。
体重計も、体脂肪やBMIが出るものもおすすめです。「うわ、増えてきたな…」という現状をしっかり理解することは辛いですが、自分の手足、視力を失いたくないなら必要な試練ですよね。
④薬、インスリン
これは、有名ですよね。医者の指示通りに使用してください。
低血糖症状
薬やインスリンを使うと、起こるのが低血糖症状です。

医師がブドウ糖など血糖値をあげるための処方をする値は80mg/dlです。80mg/dlくらいでは特に症状は出てきません。しかし、高齢者が多い病棟では症状の悪化を防ぐためにブドウ糖の内服や注射を考慮します。
有名な低血糖症状として
- 冷や汗
- 手指の振戦
- 顔面蒼白
- 生あくび
- 頭痛
- 痙攣
- 意識レベルの低下
があげられます。
内服、インスリン療法をしている人は必ず医師に低血糖症状が出たときはどうしたらいいのか確認しておきましょう。
まとめ
いかがでしたか?血糖値を気にするのは若いうちからしておきましょう。年を取ってからでは肥満も糖尿病も、高血圧も何もかもなりやすくなり、治りにくくなります。
こちらは血糖値とダイエットについて書いた記事です
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