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子育てや、介護の場面でも使用されるテクニックです。心理的リアクタンスとは自由な選択肢を奪われたことでその自由を取り返そうとする心理的反応です。簡単にいうと「○○しなさい」と言われるとそれ以外の選択肢が奪われます。その為選択の自由を取り返すために反発する心理が働きます。うまく使えば相手を思いのまま動かすこともできます
心理的リアクタンスとは
心理的リアクタンスとは言うならば天邪鬼な反応です
難しく概念を言うと、「人が特定の自由を他者から侵害されたときに生じる、自由を回復させようとする心理的反発のこと」です。難しいので、
自分の選択肢を他者から制限されたくない気持ち
と思っておいてください
好きな子にいじわるしてしまう反動形成とはまた異なります。
身近なところに心理的リアクタンスはあります。例を3つ紹介します
心理的リアクタンスの例
【例①】
小学校の頃思い出してください。保護者の方から言われませんでした?
「あんた、宿題したんか?またテストもあるやろ。はよ勉強しいや。」って言われたことありませんか?
それ聞いた瞬間に
「今しようとしたのにそんなん言うから萎えた」ってなったことありませんか?
これは、
自ら勉強するという自由が他者(保護者)から侵害されているという状況にあり、言われた側は言った人への心理的リアクタンスを発動します。
【例②】
あなたは友達から恋愛相談されました。
「今付き合ってる人、時間にルーズで、無駄使いやめてって言うてるのにやめんし、気分次第で扱いが分からん。もう別れた方がええんかな?」
聞いていてその相手ええところないなと思って「もう別れた方がええんちゃう?しんどいだけやろ?」と真摯に伝えたとしましょう。
そんなあなたの真摯な気持ちとは裏腹に
「でもな、普段は優しいし、誕生日とかに私/俺が欲しいて言うてたやつ覚えてくれてサプライズしてくれたりするねん」と別れない理由を言うてこられたことありません?
これは、誰と付き合うかという恋人を選ぶ自由を侵害されたことで起こる心理的リアクタンスです
【例③】
あなたは彼女と買い物に来ています。そこで彼女があなたに尋ねます
「ねぇ、こっちの青と、こっちのオレンジどっちがいいかな?」と聞かれます。
あらかじめ答えがあるのに問いをしてくるな、結局お前が決めるやんっという質問の典型ですよね。
そこで、あなたは彼女がよりかわいいと思える方を選んだとしましょう。しかし返ってくる答えはそう。
「でもさ、こっちの色の方が私にあってない?持ってる小物とも合わせやすいし」とあなたの案が消されるでしょう。
これは、自分がいいと思う服を選ぶ自由が侵害されたと感じることで起こる心理的リアクタンスです
心理的リアクタンスを発生させない返答
これらの例から分かるように、人は小さいこと(一時付き合っている恋人、明日着ていく服、休みの日に何をするか等)では自分で決めたいのです。
面白いことに大きなことは人に決めてもらいたがるんですけどね。大学進路とか、就職する会社とかね。結構「親が言うたから」って従う人が多いです。
しかし、自分で責任を背負える程度/大したダメージのない自由や選択は自分で決めたいと思っています
選択肢を与えることで心理的リアクタンスを回避できる
自由を奪われたと感じると、人は心理的リアクタンスを感じます。そのため、ポイントは自由を奪っていないと相手に思わせることです。選択肢を与えることで、あなたはここから選ぶことができますという印象を与えます。
そして、この選択肢を与えるときはこちらの記事にかいてあることを参考にしてみてください
ここで紹介しているのは、
選択肢を与えていくということです。
「AかB」と言われAもしくはBで答えますよね。さっきの服の話で彼女が彼氏に使っていた手法です。
そのため、「どっちもいいと思う、持ってる小物に合わせやすいのにするか、冒険してみるかじゃない?」と提示してみましょう。
相手の意見をいったん肯定しそのうえで自己の意見と選択肢を出しているので余程あなたの態度が悪くない限り、彼女は自分で決めます。
心理的リアクタンスを用いた意欲向上
ゲーミフィケーションという言葉を聞いたことはありますか?
楽しさや、報酬、競争などの手法や仕組みを利用し、問題の解決や行動を誘発する手法のことです。
簡単に言うと
ちょっと難しいけど達成できる、すぐに報酬がもらえるという状況だと人は頑張ります。ゲームなんかがその典型です。仕事や学校生活でも似たようなことがありませんか?難しいし、しんどいけど頑張ったら自分が望む結果がもらえるということがありますよね。
これは、ゲーミフィケーションによって容易に目標達成できない状況が作り出されます。そのため行動の自由が奪われていると感じます。
その状況を打破したい思い、以前より目標達成したい意欲が強くなるという心理的リアクタンスが作用しています。
子供の学業や、部下の教育、認知症患者の対応などで使える手法でもありますので、ぜひ試してみてください。しかし、やりすぎは良くないので悪い上司にはならないように注意してくださいね。
まとめ
- 心理的リアクタンスは「選択の自由を失った」と感じたときに生まれる
- 心理的リアクタンスを発生しないためには「選択肢」を与える
- 心理的リアクタンスをうまく使うにはゲーミフィケーションをうまく活用する
以下、オススメ記事
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