コロナが猛威を振るっていますが、その陰で静かに拡大しているサル痘について書いていきます。もとはアフリカ地域の風土病でしたが、現在アメリカ、スペイン、カナダと感染者が増えてきています。どのように感染するのか、症状や致死率について書いていきます
厚生労働省: https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou11/01-04-13.html
サル痘とは
サル痘ウイルス(Monkeypox virus)による急性発疹性疾患のひとつです。
【感染経路】
げっ歯類やサル、またはサル痘ウイルスに感染した動物に噛まれる。または感染者の血液や体液、発疹に触れることで感染します。人から人への感染はまれとされていますが、諸外国での拡大の原因には、感染者との性行為も経路の一つです。
アフリカで限局していたはずなのになぜ、アメリカやその近国でここま流行ってきているのか…それは、2003年にアフリカから愛玩用に輸入されたげっ歯類を介して、サル痘ウイルスが米国テキサス州に持ち込まれ、動物業者で北米原産のプレーリードックに感染し、これをペットとして購入したヒトに感染することにより流行をきたし、計71名の患者が発生したとされています。
潜伏期間
7日~21日間とされています。かなり幅があるため、症状の出現は人によります。平均は12日とされています。
症状
症状は天然痘と似ていますが、天然痘ほど感染力があるわけではなく、ヒトーヒト感染の症例は出ていません。(天然痘は1980年代に地球上からは根絶されたと宣言されています)
- 発熱
- 頭痛
- リンパ節腫大
- 水泡(顔面・性器・掌・足裏)
致死率
数%~10%ほどです。致死率はそこまで高くありませんが、症状が悪化すると天然痘と見分けがつかなくなるとされています。
治療法と予防方法
サル痘の治療は残念ながらありません。対症療法がメインになります。
対症療法とは、熱が出たら解熱剤を飲んだりすることです。ウイルスそのものを叩くことができないので、ウイルスが原因で引き起こされる症状に対して治療を行っていくというものになります。
予防法についても同じです。ワクチン接種がないため、げっ歯類にちかよらない。マスクや手洗いをするというスタンダードなものになります。
正しい感染症対策についてはこちらの記事を参考にしてください
感染症対策の定番は手洗い!いまさら聞けない感染症対策の基本をおさらい
ウレタンマスクはかっこいいだけ!?マスクの正しい選び方と使い方コロナ病棟勤務の看護師が伝える
最後に
サル痘の拡大はまだまだ続くとWHOも警鐘を鳴らしています。コロナだけではなく、手洗いうがいをしっかり行い感染症対策に努めましょう
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