年々、IQが下がっているのは知っていますか?この低下はスマホやタブレットが普及してから加速しています。その速度は1世代で6~7です。つまり、私たちは親よりバカになっているのです。そして最近メジャーになりつつある、小児のタブレット学習は知能を上げるどころか下げていることが判明しました。今日はそんな闇を書いていきます

前回、投稿した内容の後半です。
前回の記事は以下から読んで下さい。読まなくてもこちらの記事単体で意味を成しますが、読んでいただいた方がより分かりやすいかと思います。
「10分間に1回」は何の数字?スマホやタブレットが与えるのは情報だけではなくドラッグ的な依存性(前編)
バカになる子供たち
強気なタイトルですが、これが一番わかりやすいのです。
冒頭でも述べましたが、スマホ学習やタブレット学習が盛んになってきているのになぜなのか?と思いますよね。しかし、現実問題、データはIQの低下を示しています。
まず初めに、IQについて簡単に説明しましょう。
IQとは”知能指数”と言われるものです。従来のIQは「精神年齢 ÷ 生活年齢 × 100」の式で算出される(後の「種類」参照)。知能指数は100に近いほど出現率が高い(人数が多い)。50–70は軽度知的障害、35–50は中度知的障害、20–35は重度知的障害、20未満は最重度知的障害とされるが、40未満を測れない検査も多いです。85–115の間に約68%の人が収まり、70–130の間に約95%の人が収まるとされています。つまり、平均が100ということです。
計算方法や算出方法は時代によって少し変わりますが、IQ=100が平均と、今はお考え下さい。
引用:Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%A5%E8%83%BD%E6%8C%87%E6%95%B0
ノルウェーの研究データから、1975年にIQの上昇は頭打ちになり、低下しているということが分かりました。この調査は、全体的なものだけではなく、血族間でも行われましたが、
1975年を区切りに1世代ごとに6~7程低下していることが分かりました。
怖い数字ですよね?最低値にもきっと底があると思いますが、数字でハッキリと出ています。このデータはノルウェーだけではなく世界35か国で当てはまります。
親のIQが100なら、私たちは93、その子供は86まで下がるのです。
私達は親よりバカなのです。そして、私たちの子供は更にバカなのです。
これは、あくまで統計的な話ですが、IQが下がると低所得者になりやすい傾向にあります。つまり、経済的に余裕がなくなるのです。怖いですよね。お先真っ暗かよっておもいました。
これはスマホやタブレットに起因していると専門家は考えています。最近街中でも見かけませんか?親のスマホを必要にねだる子供。旅行に来ているのにひたすらタブレットゲームに夢中な子供。
データでは2~3歳の子供に3分の1がスマホやタブレットを使用しているそうです。また、小学生では98%の子供がスマホを持っています
前回の記事で詳しく説明しましたが、私たちの脳は報酬が大好きです。スマホゲームはちょっと頑張ればできるものが多いです。つまり脳には簡単に期待と報酬が伝わります。特に小児は脳の発達が未熟で、「やめる」ということが苦手です。
海外の実験で4歳児にマシュマロを1つお皿において「15分待てたら、もう1つマシュマロをあげる」と伝えます。2個もらえるように自制心を働かせられた子供と、衝動的に目の前のマシュマロしか考えられなかった子供2つにわかれました。
その子供たちを10年以上追跡した結果、前者のように自制心をもって先の利益(マシュマロ2つ)を得た子供の方が成績優秀でお手企業に就職できている率が高かったのです。
スマホも一緒です。しかし、これは子供に説明しても仕方ありません。私たち大人が与えてしまったものなのです。大人ですらドはまりしてしまうものを、子供に自制心をもって使いなさいなんて無理です。
スマホと子供の発達
先ほど述べた自制心は脳の前頭葉で行われます。これは、私たちの行動を衝動的なものにしないためのブレーキです。この機能は発達が遅く、25歳~30歳でようやく完成するのです。
一つ目の問題。
子供たちはスマホやタブレットに夢中になり遊ばなくなってる
遊ばなくなるということは、あらゆる機能の発達が遅い、または未熟になるということです。子供は遊びを通してあらゆるものを学びます。
筋肉を動かし、太陽に当たることで骨や筋肉を丈夫にし、成長ホルモンを分泌することで体を作ってくれます。遊ぶ中でコミュニケーションを学びます。人の気持ちを考えられるようになるには人と関わるしかないのです。SNSを多用する人は、共感性が欠如していくというのを前回書きました。
ちなみに、われわれの祖先の骨格や運動量と比較すると男子30%、女子は24%減退しています。
つまり、子供の頃に十分に発達していないままSNS依存症になると友達はできない人間いなります。孤独な人の出来上がりです。子供のうちはブレーキが利かないのでスマホやタブレットに夢中になってしまい、依存症に簡単になります。依存症の人に多いのが自尊心が低く、競争心の強いストレスフルな人です。少し疲れやすい人生になりそうですね。
そして、もう一つの問題。
大人は子供を小さな大人と誤解している
タブレット学習は場所や教材のスペースを必要とせず、移動中や仕事終わりにでも気軽にできます。しかし、これは大人にとっての話です。
大人と子供は別の生き物ととらえてください。我々大人は指先が器用に動き、持久力もあります。認知機能も備わり次の予定を考えある程度の自制心をもって行動できます。
子供はできません。指先の動きも単純で、訓練をしなければ持久力もなく一人で食事もできません。認知機能も本能的で衝動的です。”今”しかありません。
タブレット学習は2歳児でもできるように画面に触れればいいようになっています。
しかし、これだとものを掴んだり指先を使うという巧緻機能が養われません。ただ手を当てればいいだけですから。そして、タブレットも固定されていますので自分で持ったりしないため筋力もつきません。そして、タブレットには楽いものが沢山ありますので子供たちはつまらない学習アプリよりもInstagramやTwitter、YouTubeなどに集中力が散ってしまいます。
認知症の予防に手先を使うことが非常に有効であることは知っていますか?
記銘力や行動力、空間把握能力などあらゆる機能は使わなければ衰えていきます。これは、これは高齢者だけの問題だけではなく、近年では若年層、小児にまで関係していきます。
こういった要因から子供たちの発達にタブレット学習やスマホは向いていないとされています。しかし、これだけでバカになると言われているわけではありません。
近道が好きな脳
子供たちの間でタブレット学習が流行っていること、それはあまりよくないことがわかりました。
では、若者にとってはどうでしょうか?
海外の研究で大学生を2チームにわけました。スマホやタブレットで講義内容を取るチームと、ノートとペンで講義内容を取るチームです。
結果はノートとペンで講義内容を取っていたチームのほうがよく講義内容を理解していました。前者は講義途中でSNSを見たりしていた人も多く、結果はすぐれなかったようです。
ペンはスマホより強し
ノートでとるチームは、どこに書くか、どのような関連付けをするか、自分の言葉で書くならどうかなど試行錯誤しながらペンを握る手を動かしていました。また、スマホを触らないのでSNSを見ることがなく注意を講義にそそぐことができました。
しかし、後者は録音機能や、カメラ機能があり熱心に聞かなくても後で見返せる環境になり、自分で頭を使わなくても良かったのです。そして、何よりSNSという集中力を持っていかれるものがありました。
スマホやタブレットが普及してから、私たちの脳は自分で覚えるということをしなくなっています。
あなたはお母さんの携帯番号を言えますか?
職場の電話番号は?
おそらく多くの方が何か見ないと分からないと思います。
脳は楽な方を選びます。つまり、講義内容を写真で残す、録音しておく。電話帳に友達や家族の連絡先を入れておくという所に労力を割くのです。
じゃあ、何かするときはスマホの通知機能を切っておけばいいのか!
と思った人もいますよね。これが意味ないんですって。
500人の学生を対象にサイレントモードでポケットにスマホを入れてテストを受けてもらうチームと、スマホを別室においた状態でテストを受けるチームに分かれてテストを行ってもらいました。
その結果、スマホを別室に置いていた学生たちの方が優秀な成績を残したそうです。サイレントモードなのになぜでしょうか。
スマホを無視することに脳が集中するため、テストへの集中力が低下した
このスマホを無視することに脳が集中することで起こる弊害は本当に集中しないといけない時に大問題なんです。
アメリカの研究で、手中力が必要なテストを2チームに分けて実施しました。テスト中に実験リーダーから電話やメールが届く(返信しなくてよい)と、何も連絡がこないチームです。結果は勿論、後者の圧勝です。テスト中に連絡がきたチームはそうでないチームの3倍多く間違えていたそうです。
眠れない、覚えられない

前回の記事で
教育大国で有名なスエーデンでは、2007年ごろから今まで、夜に眠れないということで、睡眠薬や抗うつ薬を処方してもらう若者は2000年から今までで8倍になったという話をしました。これは、スエーデンだけではありません。全世界で起きています。
ここでもスマホやタブレットが影響してきます。
10代の若者は3~4時間/日、アメリカでは9時間/日スマホやタブレットを使用しているようです。これは、学校に行っている時間などを除けば1日の自由時間の3分の1以上の時間です。
スマホやタブレットから放出されるブルーライトが、メラトニンという睡眠に必要な物質を制限します。(3~4時間眠りにくくなると言われています)
睡眠の役割は疲労の回復だけではありません、眠ている間に覚醒時にできた不要なタンパク質を掃除し、体外に出すようにしています。この不要なタンパク質は年間で5kgにもなります。
しかし、睡眠時間が短くなると掃除する時間も短くなるので、体内には不要なタンパク質が蓄積されていきます。
この蓄積された不要なタンパク質が脳の働きを妨げ、記憶力や注意力などを低下させるのです。また、成長期であれば成長ホルモンの分泌も阻害され正常な発達が妨げられます。
そして、恐ろしいのが、6時間睡眠を10日続けると、24時間出ていないのと同じくらい集中力が低下するのです。
ブルーライトも大きな睡眠阻害要因ですが、前述したように、子供たちは遊ばなくなってきています。そのため疲れないのです。肥満児が増えてきているのもこのためです。動かないから疲れない、眠れないから夜中まで何か食べる。言葉を選ばないなら、親がきちんと環境を整えないと、デブでバカな子供になってしまうのです。
バカになる子供たちと言われているのは、睡眠時間が減り、記銘力や集中力が低下していることからも言われています。どのくらい睡眠時間が少なくなったのかというと、
10年前に比べて子供の睡眠時間が1時間短くなっています
これは、20か国、70万人の子供を対象にしたデータです。
子供たちを寝かせるのはきっと大変ですが、スマホやタブレットを睡眠予定時間の1時間前にはしまうのがいいかもしれませんね。眠れないと私達大人も、ぼーっとしたり、イライラしたり、集中できなくなりますので、睡眠は大人も子供もしっかり取りましょう。
では、どうすればスマホやタブレットの魅力と上手に付き合えるのかはまた次の記事で書いていこうと思います。めっちゃ長くなるので。
まとめ
1975年を区切りに1世代ごとに6~7程低下している
子供たちはスマホやタブレットに夢中になり遊ばなくなってる
遊ばないため成長発達が遅れたり未熟なままになる
大人は子供を小さな大人と誤解している
脳は近道や楽が好き
疲れないのとブルーライトで子供たちは眠れなくなっている
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